パーツフィーダのボウルは、パーツフィーダを構成する一部品であると共に、パーツフィーダの性能や機能、不具合発生リスクといった様々な要素へ影響する重要パーツです。このページでは、パーツフィーダのボウルについて重要性や、適切な選び方を解説しています。
パーツフィーダに搭載されているボウルの径は、対象とするワークのサイズや形状に合わせて選定しなければならず、適切なボウル径を選ばなければワークの搬送効率が低下したり、途中でワークが詰まったりといったリスクも増大します。
ボウル径を考えるポイントは、まずワークの条件です。さらに、供給能力や供給姿勢、ワーク投入量といったパーツフィーダの性能によっても基準は変更されます。
パーツフィーダのボウルには様々なタイプがあり、例えば「円筒ボウル」や「段付ボウル」といった2種類も重要です。対象となるワークやパーツフィーダの仕様によって適したボウルのタイプも異なり、ここではボウルの種類の選び方をタイプ別に解説しています。
汎用性の高いボウルは、パーツフィーダを設計する上で最も一般的に採用されやすいボウルといえるでしょう。ボウルの外側には、異姿勢ワークをピッキングするためのバケットを設置する場合が多く、ワークのサイズに合わせてボウル径なども調整することが必要です。
汎用性に優れた円筒ボウルは、多種多様なワークを取り扱うパーツフィーダと相性が良いものですが、ボウル径が小さいとワークの詰まりなどの原因になりやすく、大きめを選ぶことでリスクコントロールができます。
走路の上にレールを持たない段付ボウルは、円筒ボウルに比べてボウル内でのワークの詰まりリスクを低減できるという点が特徴です。一方、ボウルの外周に円筒ボウルのような異姿勢ワーク回収バケットを設置することができず、段付ボウルは比較的イージーなワークの場合に採用されやすくなっています。
そのため、段付ボウルを検討する際は必ずワークとの相性を考慮しなければなりません。
パーツフィーダの内部でワークの整列・搬送の空間となるボウルは、ある意味でパーツフィーダの最重要パーツといえます。
ボウルが小さすぎれば詰まりやチョコ停、搬送速度の低下など色々なリスクが増大しますが、ただ大きなボウルを選択すれば良いというものでもありません。
ボウルの選定はワークの条件はもちろん、パーツフィーダに求める機能や性能、さらに設置環境と合わせたパーツフィーダのサイズなど、多角的な面について総合的に考慮して計算することが重要です。
また、適切なボウルは、パーツフィーダの導入目的や企業として抱える課題などに合わせても選定しなければなりません。当サイトでは悩みや課題ごとにパーツフィーダ・メーカーを紹介していますので、自社ニーズにマッチしそうなメーカーを比較検討してください。
■選定条件:
Googleで「パーツフィーダ」と検索( 2023年7月14日時点)して表示されたメーカーの41社うち、
村田精工……最も導入実績社数が多い会社として選出しました。
東レ・プレシジョン……多品種対応している中で、ワークへのキズ対策・整列機能・検査機能など、最も多くの機能を搭載している無振動式のパーツフィーダーを提供している会社として選出しました。
シマテック……唯一、24時間・365日・休日・夜間を問わず修理・メンテナンス・移設に対応している会社として選出しました。