エッジコンピューティングとは、その名の通り「エッジ(Edge)=現場の端」でデータ処理を行う技術です。具体的には、工場内の機械やセンサーなどの装置そのものや、そのすぐ近くに小型のコンピューター(エッジデバイス)を設置し、そこでデータの分析や判断を完結させます。
これまで一般的だったクラウドコンピューティングでは、現場で発生した温度、振動、映像といった膨大なデータを一度すべて遠隔地のデータセンターにあるクラウドサーバーへ送信し、そこで処理・分析を行っていました。しかしこの方法では、データを往復させるための通信時間(レイテンシー)による遅延や、データ量に比例して増大する通信コストとサーバー負荷、そして機密情報を社外のネットワークに送信する際のセキュリティリスクといった課題がありました。
エッジコンピューティングは、この流れを根本から見直す手法といえます。現場で発生したデータはその場で処理するため、クラウドへ送る必要がありません。これにより、クラウドの課題であった遅延やコスト、セキュリティの問題を解決し、より迅速で効率的な工場自動化を実現するのです。
データ通信には、リクエストから実際にデータが届くまでに「レイテンシ」と呼ばれる遅延時間が必ず発生します。遠隔地のクラウドと通信する場合、この遅延は避けられません。しかし、精密な動作が求められるロボットアームの制御や、高速で流れる製品の異常検知において、わずかな遅延が致命的なエラーにつながる可能性があります。
エッジコンピューティングは、物理的に近い場所でデータを処理するため、このレイテンシの低減が可能。これによりほぼリアルタイムでの機械制御や状況判断が可能となるので、工場の生産性と安全性を向上させられます。
スマートファクトリーでは、多数のカメラやセンサーが常に稼働し、高精細な画像や動画といった大容量のデータを生成し続けます。これらのデータを全てクラウドに送信すると、通信量が膨大になり、ネットワーク帯域を圧迫。さらには通信コストも高騰する結果となるでしょう。
エッジコンピューティングを導入すれば、現場でデータ処理を行い、分析結果や要約されたデータなど、必要な情報だけをクラウドに送信できます。通信量を劇的に削減し、通信コストの抑制と社内ネットワークの安定化を同時に行うことも可能です。
工場の生産データや製品に関する機密情報を丸ごとクラウドにアップロードすることには、情報漏えいのリスクが伴います。エッジコンピューティングでは、機密性の高いデータやプライバシーに関わる情報を現場(エッジ)で処理し、クラウドには送信しないという運用が可能です。
クラウドに送るデータを必要最小限に絞り込めば、外部へのデータ漏えいリスクを低減させ、工場のセキュリティを強化できます。
工場の稼働状況をクラウドで一元管理している場合、通信障害やクラウドサーバーのダウンが発生すると、工場全体の生産ラインが停止してしまう可能性があります。事業継続計画(BCP)の観点から大きなリスクと言えるでしょう。
エッジコンピューティングは、クラウドに完全に依存することなく、エッジデバイス単体である程度の処理を自律的に継続できる環境を構築できます。万が一クラウドとの通信が途絶えても、現場の基本的な操業を維持できるため、事業継続性の向上にも貢献します。
エッジコンピューティングで利用するIoTデバイスやエッジサーバーは、目的によっては高性能なものが求められ、相応の初期投資が必要になる点に注意が必要です。また、これらの機器を設置・運用していくためのランニングコストも考慮しなければなりません。
導入効果を最大化するためには、どのようなデータを、どのように活用して、どのような効果を得るのかという明確なデータ戦略を立て、費用対効果を慎重に見極めることが大切でしょう。
エッジコンピューティングは、多数の場所にコンピューターを分散配置する仕組みのため、管理対象となるデバイスが大量かつ広範囲に存在することになります。そのため運用管理が煩雑化する可能性があるのです。
将来的な機能拡張やセキュリティパッチの適用などを効率的に行うためには、導入初期段階から、多数のデバイスを効率的に一元管理できる仕組みを構築しておくことが肝要でしょう。
クラウドに送るデータが減るため情報漏えいリスクは低減しますが、エッジデバイス自体がネットワークに接続されている以上、ハッキングなどのサイバー攻撃を受けるリスクがゼロになるわけではありません。
むしろ分散している分、攻撃対象が増えるという側面も。そのため、「何も信用しない」ことを前提とするゼロトラストの考え方に基づき、各エッジデバイスに対して多層的なセキュリティ対策を講じる必要があります。
製造ラインを流れる製品や部品をカメラで監視し、AIを用いて瞬時に不良品を判別する外観検査は、エッジコンピューティングの代表的な活用例といえます。高解像度の画像データを現場でリアルタイムに解析することで、クラウドに送るまでもなく、その場で不良品をラインから排除が可能です。また、製造機器に設置されたセンサーデータをエッジで分析し、故障の兆候を事前に検知する「予知保全」も可能。突然の設備停止を防ぎ、計画的なメンテナンスが行えるでしょう。
精密かつ高速な動きが求められるロボットアームの制御にも、エッジコンピューティングは不可欠です。センサーからの情報をエッジデバイスが即座に処理し、ロボットの動きをフィードバック制御することで、素早く滑らかで正確な動作が行えるようになるでしょう。これまで人手に頼らざるを得なかった複雑な組み立て作業などの自動化も可能になります。
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