パーツフィーダすゝめの書 » 【特集】多機能なパーツフィーダ

パーツフィーダの機能の種類

このページでは、パーツフィーダに搭載されていると生産性アップにつながる機能について解説し、 多数の機能を搭載するパーツフィーダを紹介します。

パーツフィーダに関する複数の課題を解決したい人は、参考にしてください。

パーツフィーダの機能一覧

パーツフィーダは、自動組立ラインや生産工程で部品を効率的に供給するための装置です。以下のような主要な機能を備え、作業効率向上や品質管理の向上に貢献します。

1. 部品の貯蔵

パーツフィーダは、大量の部品を一定量ストックし、必要に応じて供給できるように設計されています。貯蔵容量が適切でないと、頻繁な補充が必要になり、生産ラインの停止リスクが高まります。

2. 部品の整列

ランダムに投入された部品を適切な向きに整列させることで、後工程でのスムーズな供給を可能にします。整列精度が低いと、誤供給や機械の詰まりが発生し、生産性が低下する要因になります。

3. 部品の供給

整列された部品を一定の速度で供給することで、組立ラインの安定稼働を支えます。供給速度が不安定だと、後続の自動組立機やロボットの動作に影響を与え、不良品の発生率が増加する可能性があります。

4. 振動制御(部品へのダメージ抑制)

パーツフィーダは振動を利用して部品を移動させますが、振動が強すぎると部品が損傷するリスクがあります。特に精密部品や脆い素材の部品では、振動制御機能を最適化することで、ダメージを最小限に抑えられます。

5. 選別・検査(視線制御の課題解決)

部品が適切な向きや形状で供給されているかを選別・検査する機能があります。センサーやカメラを活用して不良品を排除することで、後工程での手直し作業を減らし、品質の安定化につながります。

6. 静電気対策(ワーク同士の付着防止)

特にプラスチックや軽量の部品では、静電気の発生によって部品同士がくっつき、供給がスムーズに進まないことがあります。帯電防止処理やイオナイザー(静電気除去装置)の導入により、安定した供給が可能になります。

7. 騒音対策(高周波音の抑制)

パーツフィーダは振動体を用いるため、動作時に高周波音が発生します。特に長時間使用する工場環境では、作業者の負担軽減のために防音カバーや低騒音設計が求められます。振動制御技術の向上により、騒音を最小限に抑える工夫も進んでいます。

このように、パーツフィーダは単なる供給装置ではなく、生産効率や品質管理に関わるさまざまな機能を持ちます。導入時には、製造ラインの特性や取り扱う部品の種類に応じて、最適な機能を備えた機種を選定することが重要です。

多機能なパーツフィーダとは・導入メリット

多機能パーツフィーダとは生産ラインの対応力や効率をアップできる機能が複数搭載されたもの。ワークごとに求められる機能を都度導入する手間が無くなるため、導入コストやリードタイムを削減できます。

上位の整列機能が搭載されている場合は省人化につながり、人件費の削減や工場自動化を実現。
多機能パーツフィーダは、コストや生産性など現場で抱える幅広い課題の解決に対応できます。

このページでは、より生産性アップやコスト削減を目指すために、多くの機能を搭載したパーツフィーダを紹介。
多品種ワークへの対応機能をはじめ、多数の機能を搭載している東レ・プレシジョンの無振動式パーツフィーダ「トレフィーダ®」を解説します。

より生産性アップやコスト削減が目指せる「トレフィーダ®」を解説!

東レ・プレシジョン公式HPのキャプチャ画像

引用元:東レ・プレシジョン公式HP:[パーツフィーダ] トレフィーダ®
https://www.tpc.toray/

本記事で解説するのは、東レ・プレシジョンが製造・販売している無振動式のパーツフィーダ「トレフィーダ®」多品種のワーク対応機能をはじめ、低ダメージ整列機能、長短辺判別・整列機能、表裏判別・整列機能など多数の機能を搭載。供給ラインに関するコスト削減やワーク品質を落とさない整列が可能です。

トレフィーダ®はエントリーモデルのSとV、ハイエンドモデルのISといった3製品が提供されています。次では共通機能とモデル別に搭載している機能を紹介します。

公式HPで
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トレフィーダ®の主な機能

多品種ワークへの対応機能

パーツフィーダは1種のワーク(部品)に対して、1種の本体を用意して供給することが一般的です。

トレフィーダ®は本体1台に対して専用パーツを使用することで整列するワークの品種切り替えができます。
現場の作業者で簡単に調整可能だから、本体の交換納期や導入コストが発生しないため、稼動率アップを期待できます。

低ダメージ整列機能

トレフィーダ®は、無振動を活かした低ダメージ整列をすることで、ワークへのキズ・破損を極力抑えることができます。ワーク投入では投入時の衝撃やワーク同士の摩擦を抑え、次工程への送り出しはワークをエアーで浮かせるなど投入から次工程まで低ダメージで整列ができ、ワークの品質を維持することができます

トレフィーダ®のモデル別に搭載している機能

長短辺合わせのほか、面合わせ(表裏合わせ)機能(V・IS)

トレフィーダ®V・ISでは、長辺短辺・表裏面を判別して揃える整列機能が搭載されています。

カメラやセンサーを用いて、ワークの姿勢や面の判定を行います。正しい向きのものは次工程へ、誤った姿勢のものは再整列ルートへ送り出します。

これにより、次工程へ不揃いのワークを供給しないだけでなく、人の手を介すことなく整列ができます

下記動画では、表裏、長短辺方向を判定して整列する様子を確認できます。

計測・検査機器の搭載かつ機器の測定結果に準じた振分け整列機能(IS)

トレフィーダ®ISでは、市販で販売している計測・検査機器を搭載(※)できます。
搭載機器の測定結果ごとにワークの振分け整列ができるので、OK品NG品を振分けることも可能です。
(※搭載可能な機器については要問合せ)

下記動画では、MLCC6面検査ヘッド搭載し、検査・振分けをして整列する様子を確認できます。(採用しているのは、ヴィスコ・テクノロジーズのVTVシリーズ。)

整列対象ワーク(一例)

フェライト部品、表面実装部品(SMD)、各種受動素子、樹脂製部品等、樹脂コネクタ、円柱・円盤形状部品等

※その他のワークについては、要問合せ。

トレフィーダ®を導入したお客様の声

多品種のワークに対応できることで生産効率が向上

導入前は、ワーク品種切り替えをメーカーに返送して調整するため、長期にわたる装置停機による稼働率低下に加え、段取替え工数が発生していました。
導入後は、自社内でガイドを交換するだけで品種切り替えが可能になり、社外調整費用も不要になるなど生産効率が向上
また、調整に際して発生していた設備使用や輸送にかかるエネルギーの削減になり、CO2削減にもつながりました

検査員の削減・省人化を実現

導入前は、検査員による目視検査を行っておりましたが、トレフィーダ®ISを2台導入した後は自動検査が可能になりました。そのため検査員の省人化が図れました。さらに、自動検査により不良ワークの見逃し防止につながりました。

ワーク品質低下の抑制につながり、歩留まりが向上

焼成前ワークにおいて、導入前はキズが発生しやすく品質が安定しませんでしたが、導入後はキズが大幅に減少して歩留まりの改善となった。

また、導入前は振動式パーツフィーダを使用していました。そのため、振動による粉塵発生で清掃やメンテナンスに時間がかかっていましたが、
導入後、無振動になったことで粉塵発生が大きく抑えられて改善となった

まとめ

多機能パーツフィーダは、現場が抱える複数の課題を解決・パーツフィーダの運用を効率化させ、工場の生産性向上につながります

今回取り上げた無振動式パーツフィーダ「トレフィーダ®」は、多品種対応によるコスト削減・ワーク品質低下の抑制・人件費削減・供給ラインの省人化に寄与します。
無振動式パーツフィーダ導入で今より生産性を向上させたいなら、ぜひトレフィーダ®を検討してください。

東レ・プレシジョンの公式HPで
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東レ・プレシジョンの会社情報

会社名 東レ・プレシジョン株式会社
所在地 滋賀県大津市大江1丁目1-40
URL https://www.tpc.toray/
電話番号 【総務】077-545-8801
【営業】077-545-8804
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定休日 公式HPに記載がありませんでした。