製造業の自動化を支えて省人化を実現するパーツフィーダーは便利ですが、設置場所が確保できないことで導入をためらっている会社もあるかもしれません。しかし、省スペース化したパーツフィーダーであれば導入できる可能性があります。ここでは、コンパクトなパーツフィーダー情報を紹介します。設置スペースに悩む方は参考にしてください。
パーツフィーダーが便利で有用であることは分かっていても、設置するための場所がなければ工場の増設や配置換えなどの時間や手間、コストをかけることになるため、限られたスペースにそのまま導入できる「省スペース性」が求められます。
作業効率化や省人化の観点から、1人の作業員や1台のロボットの手の届く範囲に工程を集めて完結させるセル生産方式が進んでいます。手の届く範囲内で部品を供給するためには、供給機も小型化することが必要不可欠です
工場の敷地を有効活用するためには、機械1台あたりの設置面積を減らすことが求められます。面積当たりの生産量を最大化することは、コスト面でもメリットがあります。また、工場の新設、増設には莫大な費用がかかるため、今ある隙間に設置できるコンパクトな設備が求められます。
また、パーツフィーダーが大型になって次の工程までの距離が遠くなると、移動する時間がコストとなります。工場スペースコストを考えることは、ライン全体の生産スピードアップ、効率化につながります。
既存ラインにパーツフィーダーを後付けする場合、設置可能なスペースがすき間程度しか残っていない場合があります。レイアウトが固定されていてそれを移動するとなれば、ライン全体を停止する大規模工事になる可能性がありますし、作業時に作業員の手やロボットのアームが当たらないようにするために、支障のない場所に置く必要があり、やはり設置スペースが限られてしまうのです。
コンパクトで省スペース化を実現したパーツフィーダーについて、3つの種類を紹介します。
ミニパーツフィーダーは、100mm~200mm程度の手のひらサイズになる超小型モデルでわずかなスペースにも設置できます。電子部品やネジ、ピンなどの微小な部品を円周起動に沿って上昇させることで整列させます。
傷つきやすいデリケートな部品でも高い振動数によって高速でスムーズな輸送が可能です。また、振動の変異が小さいことで隙間や継ぎ目でワークが破損したり咬みこんだりする心配もありません。
円形のボウルではなく、部品を一直線上に滑らせて搬送・整列する直線フィーダーは、細長くスリムな設計になっています。幅は100㎜前後から設置できるものもあり、既存ラインの隙間に設置することもできます。
微小部品や平もの部品などに適していますが、あくまでも部品を直線的に運ぶ装置となるためホッパーなどの供給装置が+αで必要となります。
ドラムフィーダーは円筒形のドラムを回転させて、内部のブレードで部品をかきあげて一定の速度で整列・供給させるものです。振動することがないため音が静かであり、振動に弱い部品でも搬送できます。
ホッパーやボウル、リニアフィーダ―が一体化しているため、1つの製品導入を省スペースで行うことができます。
パーツフィーダーは設計を工夫することでさらに省スペース化することができます。ここでは、3つの方法を紹介します。
電圧や周波数を調節するコントローラーは別に設置しケーブルで接続する必要がありますが、本体の下部や側面のデッドスペースに制御基板を設置、一体化したモデルを採用すれば、別置きする必要がなくなるためスペースを抑えることができます。
また、独立したコントローラーをライン周辺に置くのではなく、ライン全体を管理するメイン制御盤に格納することでも、省スペース化できます。1台のコントローラーで複数のパーツフィーダーを制御できるようにすることでも、コントローラーの数を減らして省スペース化できます。
自動運転を長時間行うためには、部品を貯蔵するホッパーをパーツフィーダーに設置することが欠かせませんが、ホッパーは容積が大きく横に並べるとスペースを取られてしまいます。フィーダー本体の上に配置すれば、設置するための床面積が不要となります。ホッパーとフィーダーが一体化した製品を導入することも、設置スペース削減につながります。
パーツフィーダーを省スペース化するにあたり、ボウル内部のツーリング構造を簡素化することも有用です。パーツを選別させるためにボウル内部のトラックを何周もさせるために外径を大きくする必要がありますが、光学センサーや近接センサー、エアブローを併用することにより選別距離を短縮し、ボウル自体のサイズを小さくすることができます。
省スペースモデルを導入することは工場・現場にとってメリットがある反面、注意すべきポイントもあります。導入前に、どちらも認識しておくことが大切です。
省スペースモデルは、既存ラインの隙間に後付けしやすいため、レイアウトを変更することなく導入することができます。また、ラインのレイアウトを変更する場合もコンパクトで移動しやすいでしょう。
製造ラインそのものがコンパクトになり、床面積当たりの生産量を最大化することができますし、コンパクトで重量が軽いため設置工事がしやすい、スペースの空いたラインを有効活用できる点もメリットとなります。
パーツフィーダーが小型化すれば、一度に投入できる部品の数も少なくなり頻繁な供給が必要となります。対策としては、省スペースホッパーを併用する、上空や足元にワークホッパーを追加するなどの方法があります。
小型のパーツフィーダーは基本的に小さくて軽い部品を対象としているため、大きな部品や複雑な形状の部品が対応できないことがあります。事前にメーカーでワークテストを行い、スムーズに動作できるか確認が必要です。また、今は対応できても将来部品のサイズが変わってしまうと対応できない可能性があります。
製造業では、限られたスペースで生産性を高めることや自動化・省力化による効率化などが求められており、パーツフィーダーを導入することで課題を解決できる可能性があります。しかし、現場のスペースは限られていることを課題としているケースもあります。
設置スペースが限られていても、機種選定や設計を工夫することでパーツフィーダーを導入できる可能性があります。信頼できるメーカーに相談してみましょう。
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