こちらの記事では、ドラムフィーダーについて解説しています。ドラムフィーダーの基本的な構造や、従来のボウルフィーダーでは搬送しにくいワークに対する強み、導入に適した用途などをまとめていますので、導入や選定を行う際の参考にしてください。
ドラムフィーダーは、傾斜した円筒状のドラムが回転することによって機能します。ドラムが回転すると、内壁に設けられたブレード(掻き揚げ板)や溝によりワークが上部に持ち上げられます。持ち上げられたワークは上部で自重により滑り落ちる際に、アタッチメントやシュートを通過することによって一定の向きに整列されます。 また低振動・連続供給といった特徴もあります。ボウルフィーダーのような激しい上下振動を伴わずに回転動作と重力を利用して供給が行われるため、ワークへの物理的な負荷が少なく済みます。
ここでは、ドラムフィーダーの主な特徴や、導入した際に期待できるメリットを紹介します。
例えば長いボルトやピン、シャフト、パイプといったように、ボウル内では立ち上がりや重なり(重畳)が生じることによって引っ掛かりや詰まりを起こしやすいワークだったとしても、ドラム内でほぐしながら持ち上げることによって、スムーズに整列や供給を行えます。
ドラムフィーダーの場合、ドラム本体がそのままホッパー(貯留タンク)の役割を果たす構造になっており、外部に供給ホッパーを設置しなくても、ドラム内に大量のワークをセットできます。この点から、部品の補充頻度を減らすことができます。
ボウルフィーダーのように、強力な振動でワークを跳ねさせることがないため、金属が衝突する音を大幅に抑えられ、現場の騒音環境を改善します。さらに、製品同士の激しい叩き合いが発生しにくく、打痕や擦り傷などの軽減につながります。
ドラムフィーダーは、縦方向の回転を利用してかき揚げます。そのため、ボウルフィーダー+外付けホッパーという組み合わせと比較すると、設備の設置面積(フットプリント)を削減できます。
ここでは、ドラムフィーダーとボウルフィーダーの違いについて表にまとめました。どのような違いがあるのかをぜひ確認してください。
| 比較項目 | ドラムフィーダー | ボウルフィーダー |
|---|---|---|
| 得意なワーク | 長尺物、ピン、ボルト、太いシャフト | 平坦なパーツ、薄板、微小品、複雑形状 |
| 貯留量(ホッパー機能) | 高い(ドラム本体に積載可能) | 低〜中(別途中間ホッパーが必要) |
| 騒音・打痕リスク | 低い(回転による掻き揚げ) | 高い(連続的な跳ね・振動) |
| 設置スペース | 省スペース | 比較的大きい |
ドラムフィーダーは、自動車部品(ヘッダーボルトやかしめピン)、建築金物(長いネジ、アンカー)、鋳造・圧造部品の二次加工ラインなどで用いられています。
選定・導入する際の注意点として挙げられるのが、ワーク形状の向き・不向きがあるという点です。板状のワークや極小の電子部品の場合、ドラムの隙間に挟まるリスクがあることから不向きです。また、品種切り替え(段替え)については、ドラム内部の洗浄やアタッチメントの変更に工数がかかるケースがある点から、専用ラインや単一品番の量産に向いているといえます。
ドラムフィーダーは、従来のボウルフィーダーが抱えていた「ワークの絡み・騒音・設置スペース」といった課題の解決につながる有力な選択肢です。ワークを傷つけない、大容量の供給が可能であるといった特徴を持つ一方で、形状によっては不向きといった面もあるため、現場の設置環境などを考慮しながら、適した供給方式を選定することが大切です。
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