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パーツフィーダーの磁気・帯磁対策

磁気(帯磁)によってワークの搬送不良が発生すると、生産効率に影響することになります。こちらの記事では、残留磁気の測定の重要性や、現場ですぐに実践できる具体的な脱磁・機構の対策についてまとめています。

パーツフィーダーで磁気・帯磁が引き起こす現場トラブル

磁気や帯磁は、パーツフィーダー内でさまざまなトラブルにつながることがあります。

例えば、磁力によって部品同士が連結してしまい、アタッチメントによって選別ができずに重なったままの状態で通過してしまう「ワーク同士の吸着・二重供給」や、鋼鉄製ボウルやトラックにワークが吸着してしまい、振動を与えても進まなくなる(不送・詰まり)といった「ボウル・シュートへの貼り付き」といった問題が挙げられます。

また、帯磁したワークが金属粉を引き寄せてしまい、後工程での噛み込みや傷つき、精度の低下を引き起こしてしまう「切粉・金属粉の付着による品質不良」が発生するという状況も考えられます。

ワークが帯磁する主な原因

ワークが帯磁してしまう主な原因としては2点考えられます。

まずは、プレス加工や研削・研磨(チャック用電磁石)、磁気探傷試験などによる残留磁気が影響してしまうといった、前工程からの持ち込みが考えられます。もう1点は、電磁駆動式パーツフィーダーの電磁石から発生する「漏れ磁束」によって、ワークへの連続的な着磁が発生するフィーダー本体からの影響も挙げられます。

磁気・帯磁トラブルを解決する4つの具体的対策

磁気・帯磁トラブルが発生するとさまざまな影響が考えられます。そこでここでは、磁気・帯磁トラブル解決するための、具体的な対策についてまとめました。

投入前・ライン上での消磁(脱磁機の導入)

直接的な対策として、脱磁機を導入して磁気そのものを除去することが考えられます。この場合、ワークを投入する前(ホッパー前後)の段階で、トンネル型やフラット型の脱磁機を設置することにより、残留磁気をカットできます。

また、パーツフィーダーの供給ライン出口(シュート部)に脱磁機を配置して、次の工程に移る前に磁力を除去する方法も考えられます。このように、投入前やライン上で消磁を行うという方法があります。

ボウル・搬送路の非磁性化

ボウルや搬送路そのものを非磁性化するといった方法も挙げられます。この場合には、ボウル本体や選別用アタッチメントの材質を、オーステナイト系ステンレス(SUS304/316)、アルミ、樹脂、真鍮などに変更します。この方法により、磁力によるワークの吸着や貼り付きを防止し、帯磁しやすい部品だったとしても、スムーズな搬送と整列・供給を行えるようになります。

駆動方式の見直し(電磁波・磁束対策)

一般的な電磁式パーツフィーダーの場合、コイルから漏れる磁束がワークの帯磁につながることがあります。この漏れ磁束を排除するには、駆動源の見直しを行う方法が考えられます。

熱や磁気を発生させない圧電式(ピエゾ)パーツフィーダーや、エアー駆動式フィーダーへ置き換えを行うことで、駆動源からの漏れ磁束を排除できます。

表面処理・コーティング

表面処理やコーティングで対策を行う方法もあります。具体的には、テフロン(フッ素加工)コーティングやウレタンライニングによって、ワークと搬送面の接触面積や摩擦係数を大幅に減らせます。この点から、物理的な吸着力を抑制し、磁力や静電気が引き起こす貼り付きを軽減させてワークを滑らかに前進させるという効果が期待できます。

対策検討・導入時のチェック内容

磁気や帯磁への対策を検討・導入する場合には、まず「残留磁気(ガウス・テスラ)の測定」を行います。この場合には、ガウスメーター(ガウスゲージ)を使用することによって、帯磁しているポイントが「前工程か」「ボウル内か」といった点を特定します。そして、高炭素鋼や焼き入れ鋼は保持力が高く脱磁しにくいといったように、ワークの材質に合った強さの脱磁機を選定することも重要です。

さらに部分的な脱磁機の追加設置や、フィーダー本体のピエゾ化・非磁性化など改修にかかるコストや工数を比較するなど、投資対効果を十分に考慮することも大切です。

影響度に合わせた段階的なアプローチが重要

磁気・帯磁トラブルには、ワークの材質特性や加工履歴が複雑に関係してくるといった面があります。そのため、まずはガウスメーターを用いて原因となっている箇所の特定(切り分け)を行うことが先決であるといえます。さらに、前工程における消磁を徹底する点やフィーダーの非磁性化まで、影響度に応じて段階的にアプローチを行っていくことが効率的な自動供給ラインの確実に繋がっていきます。

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